新工場(食品第二工場)のご紹介
新工場では主にゆばの製造・加工を行っています。
より安全で、質の高い商品を安定的にお届けしていくことはもちろん、
この場所で働く人たち、関わる人たちが気持ちよく時間を
すごせるような工場でありたいと考え、企画・設計の段階からそのあり方を考えました。
HACCPやFSSC22000などの食品衛生管理の基準を取り入れながらも、
どこにでもあるような工場ではなく、私たちミナミ食品ならではの工場を作ることを大切にしました。
改めてこれまでの商品が生まれるまでの過程や文脈を辿ってみると、
そのヒントは私たちの第一工場(既存工場)にありました。
第一工場は工場のすぐそばに母屋が建っています。
母屋には茶の間があり、日々、様々な人が集まり、話をしたり、食事をしたり、仕事をしたり、宿題をしたりしています。
ここでのコミュニケーションから新たなアイデアが生まれ、企画や開発のヒントとなります。
アイデアのタネは隣の工場で試作を行い、実現可能性を検証していくのです。
この「母屋(茶の間)+工場」という、ミナミ食品ならではの職住近接の環境と、
そこで生まれているものづくりにおいての好循環。
この考え方を新工場でも取り入れ、これまで以上にものづくりの好循環が生まれるように設計しました。
新工場はひとつの建物ですが、工場(シルバー屋根の部分)と母屋(黒い屋根の部分)が支えあっている構成です。
これらは概念としても、構造としても支えあっています。
工場ゾーンには、地元の鶏舎・豚舎で多く用いらているトラス工法と仕上げ材を継承。
地域の風景に馴染む建築としながら、工場だけでなく、様々な事業にも転用できる汎用性や再現性を持たせました。
また、ゆば乾燥室と事務スペースの間にはガラス面を境界として、
工場ゾーンと母屋ゾーンが補完し合う象徴的な構造デザイン表現を取り入れています。
これからこの新工場で生まれていく新商品、新展開にご期待ください。
写真:矢野紀行